シュバルツバルドの首都ジュノーはユミルの心臓を動力源として空中に浮遊した巨大な都市だ。ジュノーはかつてエルメスプレートを調査する為にやって来た学者達がプレートに小さな集落をつくり、それがやがて大都市に発展していったのが起源とされている。
しかし住民側は、建物が増えなければ毎年増え続ける人口を抱えきれないとこれに反発した。元々ジュノーは現在浮遊している限られた土地しか有効活用できず、都市の拡張が難しい街であった。例えこのまま建造物を増やし続けていっても50年後には人が街から溢れ、島の外周に追いやられる形になるだろうと予想されている。空中に浮遊することによって攻略不可能な「堀」を有するジュノーは難攻不落だと言われ、またジュノーを一歩外に出れば凶悪なモンスターが俳諧することから、当然島の外に住もうと思う住民は居ない。もし人が島から溢れるような事があれば、裕福な層が島の中心に住み貧しい人々がそこから追いやられ、ジュノーの周囲はスラムと化すであろうと専門家は指摘している。 これに対し古代技術研究委員会委員長Hiesel氏は「この島を浮遊させているユミルの心臓の出力を上げ、沈んだ分の高さを取り戻すことは可能だ。既に協議会の承認は得ている、明日からでも作業を始めたいと思う。」と発表した。Hiesel氏はユミルの心臓を中心にジュノーの失われた古代技術の復活の為日々研究を続けており、彼によれば今までの研究成果によって、ユミルの心臓をある程度操作することができるという。今だ謎の多いユミルの心臓に人が触れることに危険性を唱える者も居るが、それに対してHiesel氏は 「心配は要らない。我々は半世紀に渡って古代技術の解明に心血を注いできた。謎は確実に明かされつつあり、このままいけばユミルの心臓が如何にして物体を浮遊させるかそのメカニズムを解明し、 既にHiesel氏は委員会のメンバーを集め、ユミルの心臓の出力を上げる作業の為に準備を進めているという。 |