ノーグロードで足場崩壊事故

2005.05.17


フリージャーナリストの兼定氏から、ノーグロードで起きた事故についてのニュースの投稿があった。
兼定氏には掲載が遅れてしまったことを深くお詫びすると共に、この場を借りて感謝を。


賢者の都市ジュノー地方の火山帯に存在するダンジョン「ノーグロード」で、足場となる岩盤が大量のモンスターのために崩れ去るという事故がおきた。

ノーグロードは、火山中のダンジョンということもあってか、他のダンジョンとは違った特殊な構造をしている。とくに一階は溶岩等が冷えて固まったと思われる細長い道が多く、以前から専門家の間で強度不足による崩壊の危険性が示唆されていたが、今回の事件はまさにそれを体現した形となった。



事故の詳細はこうだ。

5/17日未明、ある4人組のパーティーがノーグロードへ狩りにでかけた。パーティーは2時間ほど順調に狩りをしていたが、熱気による疲労もあってか次第に単調になっていった。そこで、リーダー格の騎士が周辺のモンスターを集め、それをウィザード、ハンターが殲滅。プリーストが支援していたという。一度に大量のモンスターを一度に倒す快感と、死と隣り合わせの緊張感から、狩りはエスカレートしていったという。そして、「モンスターがバラバラにならないように」と細い道に大量のモンスターを集めすぎた結果、道が崩壊。騎士はペコペコに乗っていたためからくも崩壊から逃げ延びたが、呪文を詠唱中だったウィザードはモンスターと共に遥か下へと落下。行方知れずとなっている。

事件の当事者達に話を聞いたところ、その時道にのっていたモンスターは約30体。うち10体はラーヴァゴーレム(一体の重量は1t以上といわれている)で「正直、行き止まりのように見えた。」という。


火山であるノーグロードの下は当然ながら溶岩で満たされている。当時フェンカードをつけていたウィザードは、蝿の羽も蝶の羽もつかえなかったと考えられ、安否は絶望的とみられている。「落下しながらも詠唱を続ける彼をみて心臓がドキドキしたの。これが、恋ってやつかしら・・・。」とは、同パーティーのプリーストの言。

火山性岩石について詳しいHind Crow教授は「ノーグロードの道がただの溶岩でできていたなら、人間が乗っただけで崩壊するだろう。つまり、あの道はもっと他の成分が含まれていると考えている。耐荷重量がわからないから危険だといい続けてきたのだけど、こんな事件がおきて残念だ。」と語っている。今回の事故は皮肉にも橋の耐荷能力を示すものとなってしまった。

ノーグロードでの捜索は非常に危険であるということで捜索隊は結成されず、明日、遺骨なしでの葬儀が行われる予定だ。


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