俺たちゲフェン消防隊!…ゲフェン

2004.05.04

防災対策は市民の安全を護るために、各都市が心がけるべきものだ。ゲフェンにはノーグロードの火ですら一瞬にして消し去るという、泣く子も黙る消防隊「ゲフェン消防隊」がゲフェンの町を護っている。ゲフェン消防隊はウィザードとブラックスミスで構成される有志の消防隊で、通報が入ってから1分以内に駆けつけ、迅速に火を消しとめると評判も高い。だが最近、彼らと住民の間に軋轢が生じている。

先日、ゲフェンのアパートが火事になる事件が起きた。火災当時、アパートにはジュノーから訪れていた交換留学生のAnton voltzさん(25歳)が住んでいたが、火がまわる前に逃げ出し、怪我は無かった。この火を消すためにゲフェン消防隊が出動したのだが、彼らはストームガスト、ハンマーフォール等で強引な消火作業を行い、5分後に火は完全に消し止めたが、家屋が半壊する被害が生じた。

留学生のAntonさんは「はるばるジュノーから勉強するためにゲフェンにやってきたのに、大切な実験道具や本が水浸しだ。まったく酷すぎる、もうジュノーに帰りたい」と、頭を抱えている。

「本来、ゲフェンの町並みはウィザードの大魔法にも耐えられるよう頑丈にできているのだが、今回ばかりは乱暴すぎたかもしれない」と、消化の様子を見ていたウィザードも語る。

消火作業に当たった消防隊員は「我々の善意が裏目に出てしまって大変遺憾に思う」とのみコメントしている。

彼らの活動は以前から「やりすぎなのではないか」と指摘する声もあったのだが、火を迅速に消し止めるという点では、彼らのやり方が最も有効だとして市民に歓迎されてきた。だがそんな彼らも、ここにきて窮地に立たされているのかもしれない。

Antonさんはゲフェン消防隊に賠償請求を行う予定のようだが、ゲフェン消防隊は基本的に素性を明かさず、覆面をしているために誰に対して賠償請求をしたらよいのか、わからない状況だ。ゲフェンウィザード評議会はAntonさんの訴えに対して「今回の活動もゲフェンの為であり、彼らに責任は無い。彼らの素性を明かすわけにはいかない」とコメントしている。


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