以上のことから、アルギオペは芋虫というよりむしろムカデに近いのではないかというのが、研究チームの出した結論だ。勿論、ムカデとは違った特徴もみられるので、ムカデそのものであると断言することは出来ない。
「アルギオペが芋虫だという間違った認識を修正していきたい」と語るのは、長年アルギオペの研究に携わってきた研究チームの一員のGiopeさん(Giopeさんは研究者である同時に一流のウィザードであり、アルギオペに噛み付かれた傷跡を見せてくれた)。
しかし、そんなGiopeさんの思いをよそに、ある冒険者は、「ぱっと見芋虫に見えるんだから、芋虫で良いよ。そっちの方がわかりやすいし。正直、あんまり興味無いしね」と語っている。恐らく多くの冒険者もそう思っているだろう。
余談だが、アルギオペと同じ地域に生息するポリンとは共存関係にあるらしく、互いに争う姿は見られない。これは仮説だが、アルギオペはポリンから水分を摂取しているのではないかといわれている。アルギオペにはこの他にもまだまだ謎が多く、これからも研究は続けられるだろう。 |