目撃者の話によると、この暗殺者は転職試験を中々パスすることが出来ず、数時間に渡って試験の挑戦を続けていた。それを何とかクリアした喜びからか、ギルド本部から走って飛び出したところ、砂に足をとられてそのまま階段を転げ落ちてしまったようだ。
ギルドの建物は高さ50m程で、頂上の入り口まで46段もの石造りの階段が続いており、この長い階段を暗殺者は転げ落ちた。骨折程度で済んだのは運が良かったと言うべきだろう。
この暗殺者の試験を担当したギルドの人間に、匿名を条件にコメントを得ることに成功した。
「全く間抜けな奴だ。恐らくこの世界では長くは生きられんだろう。だが、こんな奴でも捨て駒ぐらいにはなるからな…クックック。」
現在怪我をした暗殺者は、とある街の病院で治療を受けているらしい。 |