ミッドガルド各地で覚醒剤の使用広まる…国内

2003.06.09

コモドが解禁されてから、今までモロクの闇市でしか売買されていなかった覚醒剤が、一気に一般の市場へ出まわった。なんと、コモドでは覚醒剤は合法とされており、街の商店で堂々と覚醒剤が売られている。それが商人の手によって他の大都市へ持ち出され、売られているようだ。現在ではコモドの覚醒剤製造業者と、直接契約を結んでいる商店が多く、覚醒剤は簡単に手に入る。

通常ならば一斉に取締りが行われるはずなのだが、この覚醒剤には筋肉の活性化し、戦闘能力を飛躍的に向上させる効果があり、凶悪なモンスターと対峙する多くの冒険者が服用している。この覚醒剤を服用した冒険者のパーティーが、ゲフェン近辺まで迫っていたオークの一団を蹴散らすなど、覚醒剤がもたらす効果は大きく、是非正式に導入すべきだと言う声があがっているほどだ。

しかし、気になるのはやはり後遺症だ。いくら戦闘に大きく貢献するといっても、私用することで兵士が廃人になってしまっては仕方が無い。昔から服用しているコモド住民には、特に副作用や後遺症は現れておらず、覚醒剤の安全性を主張する者が多い。だがコモド住民は2、3日に一度しか服用しないのに比べ、冒険者達はそれこそ湯水のように服用するため、危険性を指摘する学者も多い。

一週間覚醒剤を服用し続け、オークの村で戦闘を続けたある戦士は、街に帰還した途端、全身が激痛に襲われ、帰還から1ヵ月経った今でも病院のベッドでうなされている。覚醒剤には筋肉の制御装置を外し、肉体の力をより引き出すことが出来るが、
それはつまり筋肉を酷使することであり、更に長期に渡って服用すれば、筋肉は再生不可能なまでに破壊されてしまうだろう。

冒険者たちの中には、覚醒剤によって引き出された自分の能力に酔っているものもいる。「こいつを服用している間は、俺はミノタウロスともタイマンを張れるほど強くなれるんだ。その時の俺は輝いてるんだ、例え明日体がバラバラになろうとも俺は使いつづけるぜ」と、ある冒険者は語る。




麻薬の購買者は
ノービスも多い

また、この覚醒剤は幻覚作用もあり、普通の麻薬として使用しているものもいる。裏で出まわっている麻薬は、一般の市場で売られている麻薬より純度が高く、依存者が産み出す利益は大い。ノービスなど駆け出しの冒険者が手を出さないように、ルーンミッドガツ王国ではこれら覚醒剤をランクわけし、初心者には扱えないようにしている。

トリスタン3世は専門家を招き、覚醒剤の危険性について話し合うと共に、今後の対応についての協議を開いている。


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