ルティエ、地域活性化計画…ルティエ

2003.04.05

クリスマスシーズン以外は、殆ど人の訪れない街、ルティエ。
ルーンミドガッツ王国からは勿論、シュバルツバルド共和国内からの観光客も少なく、
ルティエは昨年のクリスマスが嘘のように静まり返っている。
冒険者の為に建築した玩具工場や、他の建造物に掛けた費用は大きく、ルティエは現在も維持費を払いつづけている。
観光向けの街であるのに、人が来ないのでは話にならない。
このままでは、来期のクリスマスが来る前にルティエの予算は底を尽きてしまう。

ルティエの市長はこの状態を打開すべく、ルティエにより多くの観光名所を建築する為に、シュバルツバルド政府側と交渉を開始した。
冒険者に限らず、他の一般の観光客が楽しめるような観光地を目指すと言う。
客が滞在出来るようにホテルなどを建設し、ルティエにもカプラサービスを設置、
交通の便を解消する為に、カプラ株式会社が最近新たに開始した「空間移動サービス」の行き先に、
ルティエを追加する交渉をするなど、この地域活性化計画にはかなりの熱が入っている。
また、観光客の増加による、地元の雇用増加も狙っているようだ。

だが、ある冒険者は「何よりもルティエは寒い。あんな寒いところに好んでいく奴なんてあまりいないだろう。
前回のクリスマスだって、サンタからプレゼントを貰えるイベントが開催されてたから我慢して行ったんだ。
そのイベントも、偽物サンタを殺した見返りにプレゼントを貰うと言う、正気の人間には参加出来ない血なまぐさいものだったけどな。
それに1歩街を出れば熊に襲われるし、玩具工場もシャレにならない位危険だ。
俺達冒険者の為に建設したというけど、俺の知り合いが何人もあそこで死んでいる。
もしかしてルティエの人って、ブラックジョークが好きなのか?」と、語っている。

ルティエの交渉は、早ければ一週間程で終わる予定。




























































































































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