モロクの街に興奮したペコペコの大群が押し寄せ、モロクは急遽城門を閉鎖する騒ぎが起きた。
ペコペコは８時間に渡って城門の前に居座り、その間住民はモロクの街に閉じ込められた。
また、約２００人の冒険者や商人が砂漠に立ち往生した。
一体、ペコペコ達に何が起こったのか。

城門の上で見張りをしていた盗賊のAlanは「一番最初にモロクの街に駆け込んで来たのは
ノービスと２，３匹のペコペコだった。ペコペコはすぐに他の冒険者に追い払われ、ノービスは無事にモロクの街に入った。
大方ペコペコに戦いを挑んで、歯が立たずに逃げてきたんだろうと鼻で笑い、砂漠の彼方に視線を戻して俺は驚いた。
なんとペコペコの大群がこのモロクに向かってきているんだ。多分、逃げてきたノービスを追ってきたのだろう。
奴らは仲間が襲われていると仲間を助けようとする習慣があるからな」と語る。

この盗賊の話しの通り、ペコペコには仲間が襲われている時にその仲間を助けようとする「リンク」という習性がある。
普段は大人しいペコペコも、この時ばかりは興奮して手がつけられず、冒険者は迂闊に手を出さないように気をつけている。
去年も旅行者がペコペコの群れに襲われる事件が２件起きている。

現在ではペコペコは沈静化し、城門は解放されている。
だが、砂漠で８時間も立ち往生する羽目になった商人は、
「モロクに輸送する食品が、腐ってチョンチョンの餌になってしまった。大赤字だ。
その間抜けなノービスに謝罪と賠償を要求したい」と語っている。